MENU

成熟した欧州むけ販売のキモ |海外マーケット開拓カンパニー山本利彦の【勝ち組コラム】

初めての方へ 海外進出の基本ステップ

社長コラム

成熟した欧州むけ販売のキモ 

カテゴリ:海外進出について

 

スクリーンショット 2016-02-09 8.57.12

 

唐突ですが
フランスなど欧州に消費財を販売する際に
一番大切な事は何でしょうか?

 

ブランド力でしょうか?


   

価格でしょうか?
  
 

プロモーション戦略でしょうか?
 
 

 

先日、知名度が高いある中堅規模の
女性用美容用品メーカーのフランス向け販売を計画している
ご担当者の方と長く話をする機会があり、
 
 

 

その際に
「あーこれはダメだな」
と感じたことが二点ありましたので
そのお話をお伝えします。

 

 

 

まず第一の問題は、戦略に柔軟性がないことです。
 
 

 

そのメーカーは海外向けの販売では
数年の経験があるとのことでしたが、

 

 

 

欧州というマーケットの性格を上手に把握していませんでした。

 

 

 

そのメーカーの担当者は、日本の戦略とほぼ同じ戦略で
フランスを攻略しようとしていました。
 
 

 

日本とフランスは似ている点も多くありますが、
違う点の方が圧倒的に多いのです。
 
 

 

こう言うと、
日本の戦略(日本では誰もが知る著名なブランドですが)が
そのまま通用する事はあり得ないと想像がつくかと思いますが、
 
 

 

そのメーカーさんは、
本社トップの意向が強すぎるのか
柔軟性がなく市場の反応に応じてチャネル戦略を変えるというような
姿勢が全く感じられませんでした。
 
 

 

担当者ご本人は、ある程度この問題を理解しているのかも知れませんし、
原因は「自分の意見を通しにくいサラリーマンの悲哀」にあるのかもしれませんが、
いずれにしても今のやり方では難しいでしょう。

 

 

 

第二の問題点は、専門家を使っていないことです。
 
 

 

欧州のような成熟した市場、
特に「女性向け美容用品」という

 
 
 

IT業界のように市場構造を大きく変えるような
ブレークスルーが何十年も起きていない業界では、
 
 

 

市場構造がやや硬直化しており、
例え日本では著名なブランドでも
市場参入は簡単には成功しません。
 
 

 

iPhoneのように業界にブレークスルーを起こす商品はまず出てこないので、
地道に市場を開拓するしかないわけです。
 
 
 

そこで最も役に立つのは「地元の専門家」です。

 

 

 

専門家を使うメリットは、大きく二つあります。
 
 

 

まず、時間を大きく短縮できるということです。

 

 

 

自社でコツコツと市場を開拓する手もありますが、
「時は金なり」との言葉があるように
企業経営において時間の短縮はとても大切なポイントです。
 
 

 

他には
「間違ったやり方をするリスクを避けることができる」
ということが上げられます。
 
 

 

このようなメリットがありますので、
当社であれば各地の専門家を探し出し
その現地専門家をコントロールしながら
市場を開拓する手法をとりますが、

 

 

 

その日本のメーカーさんは、
ほぼ独自にフランス市場を開拓しようとしていました。
 
 

 

そもそも間違った専門家を選ぶという
ミスも起こり得ますので、
専門家の選定は慎重に行って頂きたいのですが
 
 
 

市場の技術力より、
特性に大きく左右される美容用品のような
消費財の販売においては
コンサルタントのような現地専門家を使うことは必須です。
 
 

 

ちなみにそのメーカーさんは
マーケティングの4Pといわれる
(Product, Promotion, Pricing, Place)
なかでPlace (チャネル)にのみフォーカスしており
 
 
 

全体的な戦略がなく、
大きな成功は残念ながら見込めないというのが私の考えです。

 

 

 

もちろん商品は良いので
小売店の棚を一定のレベルまで確保することは
十分に可能と思いますが
 
 
 

同業他社と比べても、
全体的な戦略が無いので
将来は作戦の見直しを迫られると思います。

 

**********
日常のおもしろ話、書評などをブログで発信しています
社長ブログ
こちらもお読みください
**********

 
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
最新の海外ビジネス情報を毎週配信!
メルマガ登録はこちらからご登録ください
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

PAGETOP